【ノエルギャラガー ブラックスターダンシングのレビュー】オアシスの4枚目に求められていた音を聴いた?

何気なくApplemusicのアプリを開いて目に飛び込んできたのが、ノエルギャラガーのブラックスターダンシングという曲。

「あれ?こんな曲あったけ?」思って聴いていると、やっぱり聴いたことがない曲で、どうにも新曲の模様。

 

ブラックスターダンシング良いですね!

Black Star Dancing

 

ノエルギャラガーのブラックスターダンシングは低温のダンスチューン

ブラックスターダンシング、結局ダウンロードして2日ほどずっと聴いています。

派手さは全くないけれど、一聴して引き付けられるノエル特有のメロディーラインに生活が占領されます。

 

曲調はダンストラック。かといってバキバキのパーティーチューンではなく、淡々とリズムを刻んで、ノエルの声と泣きのメロディーが並走している感じです。

 

ニューオーダーやデビットボウイの温度を感じました。

聴いていて気持ちがいいんですよね。微妙に熱も入ってきます。

サラリーマンとしての労働力投入前なんかに聴くと、静かに闘志が湧いてくるといったところでしょうか。

 

ノエルギャラガーのブラックスターダンシングはoasisの4枚目に期待されていた音

ブラックスターダンシング、聴いていてしみじみ思ったのが「ああ、これがoasisの4枚目だったら、オアシスはビートルズを越えられたかもなあ」ということです。

 

ビートルズを超える。

勝手な幻想ですが、1995から2000年くらいまで、結構真面目にoasisってビートルズを超えるんじゃない?って思っていたんですよね。

 

1995年に大ヒットアルバムモーニンググローリーが発売されて、伝説のライブをネブワースで開催して2日間で25万人を集客。

1997年に世間からの猛烈な期待を集めてサードアルバムである「BE HERE NOW」が発売されたその瞬間までは、オアシスがロックが、音楽の中心にあったような気がします。

 

「BE HERE NOW」が冗長で重厚すぎて思ったよりもセールスを伸ばすことができませんでしたが、それでも4枚目で巻き返すんじゃないか。

そんな淡い気持ちを抱いてオアシスファンは期待に胸を膨らませていました。

「まだ、まだ、ビートルズを越えてくれるんじゃないか」。

夢をあきらめるわけにはいかなかったのです。

 

4枚目はサイケ、またはダンス調になるのではないかという噂がありました。

それはまさに、ビートルズが中期に見せた変化の軌跡を見たいというリスナーの願望だったのかもしれません。

いや、当の本人であるオアシスのメンバー、ギャラガー兄弟の願望であったのかもしれません。

 

そして3年というオアシスにとっては当時最長のインターバルを開けてリリースされたのが、「スタンディング・オン・ザ・ショルダー・オブ・ジャイアント」。

多分オアシス史上最も期待されて、最も期待外れとなったアルバムです。

サイケというか、ダンスと言うか、ただ地味な内省的なアルバムでした。

 

スタンディング・オン・ザ・ショルダー・オブ・ジャイアンツ

スタンディング・オン・ザ・ショルダー・オブ・ジャイアンツ

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ブラックスターダンシングを聴いて、この1997年から2000までの期待にかける橋は、この曲だったんだよなと、戻ることはない過去に落胆をしました。

これが、オアシスの4枚目の曲だったら、当時の世間はひっくり返って、ビートルズ越えもいよいよ視野に入ってきたのではないでしょうか。

 

 

ノエルギャラガーはいつまでも現役でノエルこそがoasis

ノエルギャラガーももう50歳を超えています。

oasis在籍時から老けていたので、今もあまり変わらない印象。

で、歳を重ねるほどに年相応に格好良くなっていきます。

 

ノエルが格好いいのは年相応の容姿だけではありません。

未だ、オアシスの4枚目を探っているというか(これは僕の勝手な願望?ですが)、常に「今」や「この先」を見て楽曲を作っている、その現役感もです。

 

oasis後にリアムが出したプロジェクトやソロアルバムは、悪くはないけれど気の抜けたoasisのような感じでした。

過去にとらわれているというか、一番輝いていたころのoasisになろうとしているようでした。

 

一方のノエル、楽しみながらも新しいチャレンジを続けているのがよくわかります。

そして、ノエルは音楽が本当に好きなんだなと。

 

oasisはノエルとリアムの衝突による化学反応がその魅力だと言われています。

でも、衝突なんかしないで、ノエルの独裁、リアムはノー天気なボーカリストという存在で居続けることができていたのなら、オアシスはもっと長く輝き続けることができたのではないでしょうか。

 

ブラックスターダンシングは、そんな夢をみてしう位に素敵な曲でした。

 

Black Star Dancing

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